開くんだよ 情けないだけの亡き骸のなしくずしでも

開くんだよ 開放なんだよ 解き放たれて ときめくんだよ

必死なんだよ 悲壮はイヤだよ 必中命中のために 突破成功なんだよ

 

開くんだよ 蕾も秘めたる思い 花弁に飾りつけすんだかい

ひっかきまわすんだよ ひるまないで ないものねだりを 日本中に知らしめるんだよ

 

開くんだよ 胸の内 空っぽだって 悲しいこと言わないで

ひっ捕らえるんだよ 欲望のうわごとを 己の中の ごまかせない魔法を

 

開けたら ヒットパレード 朝までやっとくれ 明後日までやってくれ

やや疲れたって休みそこそこで速攻で そんじょそこらじゃないロードショー来年まで

開け蹴とばせかっ飛ばせカッカせずに カリスマになれなくても抱えきれないにぎやかを かけがえないと認められるにぎやかし 放たれるんだよ 鼻垂れながらも ハッピネスなんだよ 発揮されるピースなんだよ

 

開くよな プールもさ 暑いじゃん これ夏じゃん なんか変だけど 泳げるうちに泳ぎましょ

開きなよ 胸元もさ セクハラじゃん 切腹もんでも なるべく目線光線あさっての方向に打つから 無理しないで薄着でウキウキ 淑女のあなたもすまし顔で素っ裸 いやそれはやめとこう こっちが興奮して頭が熱中症でノックダウンだから

 

開きたい 心の底のこだわりだらけの間違った部分 

鎮めたい わめき声でしか和解を押しつけられない魂 

涼みたい 梅雨のつら波でもなだめられない泣き言のマグマさえ真っ白な抱き枕にして 

泳ぎたい かつて四季というものがあったころのこの国の風情にほんの少しまどろんでいたい

 

でも そんなものはもうないんで

 

開くんだよ 玄関あけて窓ふやして鍵穴から流しそうめん カッコつけないで

開くしかないだろ 網戸破るよ換気扇二枚ばねでそれでも暑いならベルリン思い出して壁を崩すよ

開かないでいられるだろうか 社会の窓を開いて世界を知り 口あんぐりでよだれのシャーベットで夜道の火照りを冷やして 秘め事もなくなった頭脳を路上にダイブさせる ほうら寒いだろ

開く以外に何が出来る 目を開き網膜リフレッシュフラッシュナイトフリーダンス 鼻の穴開き香りが完璧にフレキシブルなフレグランス 耳開き湿ってた鼓膜が国立公園並みのゴージャスエコーをアイコンタクトキャッチして 久しく解放されてなかった感覚たちクールにリクライニングダッシュパーマネント

開くんだよ ひきこもる前に ひっきりなしに これっきりをくりかえせ