とかいう寝言

枕ふんわり 布団なめらか 夢はしとやか そうなるかは限らないが

起きてたっていいことないし おちおちしてたら眠気も消えるし

だいぶ疲れた どうでもいいんだ ダメな自分とおさらばするんだ

眠る ぐっすり

 

それでも起きる 不運か幸運か 興奮するほどのラッキー もちろんなくても確実に

確実に起きれたことこそが幸運なんて戯れ言 聞こえないよ でも奇跡みたいなもんだな

目覚める マグマのような寝ぐせをつけて

 

ドジる どんくさいから 失敗する 不器用ですから

たまに成功する調子に乗る 心地いい

調子にのる行きすぎて図に乗って頭蓋骨が酸っぱくなってしまいしおしおのぱあ

後悔する 謙虚に健気に疾走やりなおす

 

ときめく ことも当然 恍惚 とまでは行かないが とぼけないで あるだろ

道端民家の植木ヒラヒラモンシロチョウとか 

三輪車で暴走するわが子心配するお母さんの優しさとか

 

いらだつことももちろんあるんだ

いつまでたっても変わらないのは景色じゃなくて自分だと気づいてしまったりとか

いつわりの日々に頭打ちのフルコースくりかえしてただけのでくのぼうの己とか

四面楚歌しか歌えなくなった 詩吟教室落第生の気分だな

 

やっぱり眠ろう 起きてたっていいことなんかない サイレン鳴らしウイリーのパトカー 火炎放射器ふりまわしながら水鉄砲で消火するつもりの消防車 ジェイソンとフレディしかのっていない救急車 絶対零度の虚空でバラバラになる定めのスペースシップの脱輪スパークとか

 

眠る なんでだ起きる もうこりごりだ でももう一度 オルゴール奏でるメリーゴーラウンドの行列とか 火炎放射器振りほどきながらフルマラソンの可能性にかけるカサブランカダンディとか ジェイソンをホッケー部で更生させフレディをネイルアートの達人に昇華させるダーティーハリーの 44マグナムが打ち込む銃弾で絶対零度だって粉々にされ全会一致で全快だけがぜったいの世の中訪れるのさ 朝昼晩いつだって 朝飯前の必然の決着なのさ

 

眠った後に起きられた 寝言じゃない真心ようやく真剣に伝えられた

それ言って恥ずかしくて耐えられないなら 火照りがさめるまで眠っていいから